素材の形を変える塑性加工とは
塑性加工が使われる場面と特徴
塑性加工とは、素材に特定の型を押しつけて形を整える方法です。
塑性とは、力を加えても元の形に戻らない金属の性質のことで、この特性を利用することで素材を目的の形に変えることができます。
ただし金属の中には、力を加えると元の形に戻ろうとする性質を持つ種類もあります。
その場合は塑性加工を適用できないため、現場では素材の性質を見極めた上で加工方法を判断しています。
塑性加工は主に、自動車に使われる精密部品や鋼の加工に用いられることが多いです。
現場で行われるプレス加工・鍛造・転造といった作業も、すべて塑性加工に含まれます。
加工温度と方法による分類
塑性加工は、加工温度と加工方法によって種類が分けられます。
常温で加工する方法を冷間塑性加工といい、加熱しながら加工する方法を熱間塑性加工と呼びます。
素材の性質や加工の目的に応じて、いずれかが選ばれています。
多くの金属は加熱すると熱膨張を起こして変形しやすくなる性質を持つため、常温での加工が可能な場合は冷間塑性加工が採用されることが多いです。
しかし素材がとくに硬い場合は、冷間では対応できないことがあります。
そのような場合に熱間塑性加工が選ばれます。
熱を加えることで硬かった素材が柔らかくなり、加工しやすい状態になるためです。
素材の特性を正しく把握した上で、適切な加工方法を選ぶことが重要です。